
◆アムス科目案内
数学科
1.今年度入試から予測する来年度入試の動向
●適正な難易度で得点差がつく出題に――大学間の難易の差は解消
2004年度入試の数学は2003年度に比べ,難易度が平滑化されています。例えば,2003年度の順天堂大学医学部の数学は第3問の対数の性質の証明を除いてほぼ全員が満点を取ることが可能なレベルでしたが,2004年度では難易度が上がり,差がつく出題となっています。また,2003年度の昭和大学医学部では,第2問(2)(3)の計算が頻雑でほぼ全員が0点であったと推測されますが,2004年度では難易度が下がり,差がつく出題となっています。2004年度慈恵前期でも例年4問ある第1問の小問が3問に減少しています。2004年度の慶応大学医学部や2005年度の各私立大学医学部の出題も適切な難易度の出題になり,真面目に自分の頭で考えて勉強してきた人が競争相手に差をつける良い試験になると推定されます。2003年度は範囲外の出題が目につきました。2004年度は例えば女子医第1問にあるような整数問題が目につきました。こうした毎年度の流行は,毎年変化するので,11月第1週の防衛医などの試験でトレンドを占うことが肝心です。
●初心に帰って正統派の数学学習を
私立医大入試も1回目のピークを終えました。毎年思うことですが,下手にヤマをはるものではない,偏食は避けるべきだ,ということが挙げられます。それとは矛盾しないことですが,入試数学には大学のカラーが顕著に出るため,適切な指導を受けないと損である,得られるものならば確かな情報を得ておくべきだ,ということがあります。さて,例年にも増して標準問題ばかりが目に付くということです。アムスで1年間講義を受けた学生ならば,どの問題もいつかどこかで解いたことのある問題ばかりだといえます。このいつかどこかを直前期にもう一度予想し,確認させるのは講師としての大きな責務と思っております。今年度特に出題が目立つのは図形と方程式関連の軌跡問題です。いわゆる解析幾何ですが,2次曲線と絡めて殆どの大学で出題されています。顕著な傾向といえます。これは教科書改訂に伴い1次変換の復活と複素平面の消滅にも原因の一端があると考えられます。医学部入試と他の理工系との差異で大きなものとしては,確率統計の出題が必ずあることが挙げられます。これは医学部に入ってから実際に必要であることと,大学の教官にその方面の専門家が多いことが理由と考えられます。例えば聖マリアンナ医科大学では正規分布曲線が出題され,慈恵会では例年のように期待値と分散が出題されといった感じです。医科大学では今後もこの傾向は継続されることでしょう。
繰り返しになりますが,入試数学は大学のカラーが出やすいので,今年度入試とひとくくりにするのは難しいのですが,募集要項に書いてある出題分野はとにかく網羅的に勉強すべきであって,ここは出ないだろうからいいや,という姿勢は改めるべきです。むしろあなたがこれは出ない,あるいは出て欲しくないと願った箇所が出題されるのです。あれが出たら諦める,という姿勢では最早勝ち目はなく,受験勉強とはそうした苦手意識を払拭せんと日々精進するものだと思ってください。直前期になれば誰しも時間不足に悩まされます。あれもやっておけばよかった,これもまだ見直してない。後悔先に立たずというやつです。誰しもそうなるのですが,出来れば春期講習のうちから切羽詰った心理状態を持続できれば,すなわちいい緊張感をもって受験に臨みたいものです。
来年度入試も東邦大なら東邦らしく,岩手医なら岩手らしい出題がなされるでしょう。しかしそれはすべて標準問題にすぎません。もっと正確に云えば,皆さんが相手にするのは標準問題に限ってよいのです。どうか標準問題だけでいいからどんな分野のそれが出ても焦ることなく解けるよう不断の努力をしてください。難問奇問は大概の受験生は解けないのです。合格する人というのは皆が解けるであろう問題を取りこぼしなく取れている人なのです。巷には難問集も流布しているかもしれませんが,目をやってはいけません。我々が提供するものこそ真に演習するに値する,標準的でオーソドックスな問題です。これらとまじめに取り組んで,正統派の数学学習を続けてください。大丈夫,合格は自然についてきますから。
2.指導方針
●国公立大・私立大の両方に対応し,合格させる指導
本校では,様々な医学部受験用のオプションを用意しており,いかなるタイプの受験にも対応できます。例えば,2004年度の過去問をいち早く,4月から解き始める過去問演習があります。また,各大学の出題傾向に即応した医学部模試を年間20回以上行なっています。慶応医から女子医,埼玉医まで30〜半世紀に亙る問題を精査し,当該大学教官の授業,著作,論文などから予測される2005年度入試の内容,形式に合致した完全オリジナル問題を作成します。背景の大学数学を暴露し,作問心理に迫真します。判定模試では弱点を自己認識し,実戦模試では実力を養成,臨戦模試では合格答案を推敲,完成する能力を養成します。
●プロセスとイメージの両方を大切に
数学の場合,国立向けの勉強をするに越したことはありません。ここに国立向けというのは記述式に対応した学習を指します。例えば東京医科大学は全問マークセンスですが,単に答えだけ出せればよいという勉強を続けて東医に受かるかといえば答えは当然ノーでしょう。マーク形式に慣れることは必要ではありますが,それは精々12月に入ってからでよいでしょう。数学は思考鍛錬の場ですから,思考のプロセスを非常に重視します。論理的整合性なしに導かれた答えには一切の価値を置きません。答えを導出するプロセスこそが大切なのであって,それを要領よくまとめながら答案にしていく作業は日常的なものでなければなりません。
数学科の平常授業は講義が中心ですが,選択授業に数学テストゼミがあり,ここでは制限時間を設けての答案作りの訓練が出来,添削指導もあります。記述式といってもそう難しく考えるものでもなく,論理的にこういう仮定からこういう結論が得られるということの積み重ねなのです。論理の飛躍があってはいけません。あと細かいことをいえばレイアウトですね。見やすい答案と見づらい答案というものは確かに存在しますから。それが毎回の授業で経験できるのは魅力でしょう。通信添削の欠点はもう自分では忘れた頃に昔の答案のダメなところが指摘される訳で効率はよくないです。記憶が鮮明なうちに適切な指導をうけることが数学上達をスピードアップすることでしょう。
さて世の中に出て色々な職業の人と話す機会が増えますが,一般人の数学に対する非常識さは目に余ります。数学というのは公式に当てはめて答えがたった一つだけ出てくるものという迷信が深く浸透しているようです。そして大方の人は数学に対していい印象をもっていません。それもそのはずで接し方がまるで間違っている訳ですから。誤解をおそれずに言えば,いちばん大切なのはイメージ,直観です。これはしかし日々数学と取り組んでいくうちに,その人の中に芽生えてくるものであり,生まれつきとか遺伝とかとは関係しません。とにかく好きこそ物の上手なれとはよく言ったものです。そして数学は正確なことばの定義からスタートします。ことば遣いが日常レベルと若干ずれることもあり,それが誤解を生む一因にもなっているのですが,残念なことです。まっさらな頭で謙虚にことばの意味を自分の中に取り込みます。もちろん自分が納得いくまで考えることが大切です。そして日常語とのギャップも明確に意識しておきます。例えば「または」ということば遣いは日常と数学の世界には温度差があります。そして定理に進みます。定理は結果の重要性もさることながら,その証明が重要なのであって素人がもっともよく誤解するのがこの箇所です。有体に言えば,定理の証明は問題解決のためのアイディアの宝庫であり,入試問題を解くのに使う道具や知恵などは大概いずれかの定理の証明の中にその原型が見られます。定理の証明は先人が練りに練った知恵の集結である場合が殆どですから,自分が初めから思いつけないのは当然なのです。そこで自分はバカだなどと決めつけるのは大きな誤解です。これから謙虚にその方法を体得すればいいじゃないですか。
3.二次対策にすべてが通じるアムスの強み
●自分の言葉で説明させる・書かせる
生徒が勉強しなければならない科目はたくさんあります。したがって,どの教科も予復習を強要しません。高校の教科書の内容を予備知識とするだけで,授業内で理解させ完結できる講師ばかりです。そうすることによって,その場で考え理解し,リアルタイムに合格答案を書くことのできる能力を育成します。毎回扱う問題は,発想法・方針だけでながすことはありません。題意の把握法,状況設定の与えかた,立式の仕方から簡潔な計算法,検算法,論理的文章の書き方に至るまで,完璧に指導します。特に,計算が苦手な生徒が多いので,計算結果は最後まで出すことを義務にしています。頭でっかちな生徒を鍛えるために,手を動かす作業としてテスト演習の授業も行います。テスト演習中は,教室を離れることなく机間巡視をし,生徒の思考形態を観察,個々人の誤答パターンに応じた指導をします。添削をして真っ赤になった答案を返却します。
●受身ではない双方向の授業
アムスの授業は決して受身の姿勢では成立しません。講師は生徒を次々と当ててゆきます。授業に完全に集中して欲しいからです。そして落ちこぼれを防ぎたい。解ってない生徒に当てるのは忍びない気もしますが,1年後の合格を見据えた場合,その方が彼のためです。当たった生徒は嫌がおうにも発言せねばなりません。大きな声でしっかり発言しない場合は周囲の生徒からもひんしゅくを買うことでしょう。こうして日々もまれて強く逞しく育っていくのだと思います。恥はなるべくたくさんかいた方が得です。度胸もつくし,緊張もそれほどしなくなるでしょうから。これらはすべて二次面接対策にも直結するものです。また普段から答案作りの訓練を手と頭を使ってウンウンと唸ってやる訳ですから,確実に表現力はついていくし,ひいてはそれが小論文対策にもおのずとなっていくはずです。添削によって誤字にも気付けるし,間違ったことば遣いの指摘もうけることでしょう。数学科ではもちろん数学を教えるのですが,数学だけ教えていればいいとは考えません。医学部入試に合格するには,総合的に優秀な人材を育成する必要を感じます。受験全体に気配りができるのもアムスのよいところではないでしょうか。
4.一体何が他の予備校と違うのか
●パターン学習から抜け出そう!
大学入試に合格する人は,初めて見た問題でもじっくり考えれば必ず解けるという自信を持っています。それは,頭の中に「解法」ではなく「考え方」を蓄えているからです。手に負えないように見える絡み合った糸も,必ず,ほどく端緒があります。その方法を数学の専門家が講義・実演し,問題解決を学びます。「家では解けるのに試験だと時間が足りない」という人がたくさんいます。そうした人のために,数学を長年に渡って研究してきた者だけが創出できる裏技を伝授します。ただし,受験のみに役立ち大学に入ったら使わないマニアックな事柄は排除します。文部科学省が高等学校に要求している教科書+α部分を,新課程の医学部の入試問題を題材に勉強します。試験のとき,公式をど忘れして立ち往生する人はたくさんいます。公式ノートを作って1200パターンを征服といった悪い学習方法が引き起こす典型的な症例です。「公式の出し方まで理解しておけば良かった」と泣いても後の祭りです。入試に頻繁に登場する公式を選び,その成り立ちを復習します。
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